着付けのお仕事をするのに特に資格や免許はいりません。が、自称や口コミより確実に信用があるなにかがあると強いです。〇〇流の着付け教室に通ってその流派の認定などもあります。
しかし、独学でも肩書が取れます。
独学で着付けのプロ【着付師】になる方法
国家検定の着付け技能検定を受ける
一般社団法人全日本着付け技能センター が「着付け技能検定」に関する指定試験機関として、厚生労働大臣から指定を受け、年に一度実施しています。
3月ごろ検定の公示がされ、5月初め頃まで、まずは学科試験の申請が受付されます。
※社会情勢の悪化(新型コロナの影響など)で延期や中止されることもあります。ホームページにて要チェックです
1級・2級とあり、各級、学科試験と実技試験があります。
これは、流派等関係なく、どこで着付を学ぼうと、お客様に着物を着付ける業務(他装)に必要な技能として、基本的、一般的な技能のみを対象とし、一定の水準をクリアすれば「着付け技能士」の称号が付与されます。1級は厚生労働大臣名、2級は技能センター理事長名で合格証書が交付され「1級着付け技能士」又は「2級着付け技能士」と名乗ることができます。
私のように着物大好きおばちゃんでも肩書がつくわけです。
事実、私も独学で学ばれた「1級着付け技能士」の方から『着物が好きみたいだし、検定受けてプロになったら?』とススメられてこの検定を受け、着付技能士となり、お仕事させていただいています。
受験資格
私は実務経験(着付のアルバイトやお祭りの着付ボランティア、その指導など)2年以上はあったので2級からとりましたが、私を誘ってくださって、指導していただいている方は実務経験も5年以上あり、技術もあったので1級のみで取ったそうです。
受験申請書用紙に個人写真を貼るところがあります。
証明写真ですが、白い壁の所でスマホで自撮り後、コンビニ印刷で証明写真としてプリントアウトすればお安くできます。
PDFで自分で申請用紙を印刷される方、ついでに証明写真もプリントアウトしちゃいましょう。
参考:セブンイレブンでの証明写真印刷 (富士ゼロックス)
学科試験
1級・2級
筆記での試験です
「全日本着付技能センター」ホームページ から過去3年間の問題が閲覧できますので、これで傾向と対策をおさえて、きっちりやっておけば大丈夫です。
なぜ○か、どこが×か、を理解しながら勉強しておくと例年とは違った表現方法で出された問題も解けます。やみくもに勉強するよりも過去問を解きながら私は知識をつけていきした。
(100点取れたよ^^v)
受験後自己採点です。
試験当日、問題の表紙に注意事項が書いてあります。当日、注意や指摘を受けるとさらにドキドキが増して、最悪頭が真っ白になってしまうので、気を付ける点や私が気が付いたところをお伝えしておきます。
- 机の上に置けるのは受験票と筆記用具のみ
ペンケースごと出しておくと指摘されます。鉛筆・予備の鉛筆、消しゴム・予備の消しゴムぐらいで。 - スマホは電源を切る
アラームが鳴ってしまうとアウトです。電源を切って、さらに心配でしたら、会場後ろなどにスマホ預かりスペースを用意してくれているので、そこに置いておきましょう。
実技試験
着付けに小道具(コーリンベルトやワンタッチ式の○○とか)を使って着付けをされている方、または、そのお教室に通われているようなら、検定試験では使用できませんので注意が必要です。
使わずに着付けられるように練習します。
試験では使える小物も限られています。
着付で補助的に使えるものは主に着物クリップと腰ひもだけです。それも数量が決まっています。
そして、時間制限内に着つける必要があります。
実技試験問題用紙に細かく指定されているので要確認です。
着付練習用にボディが必要です。特に2級は各自持参なので持っていなかったら購入します。
(わたしはメルカリで購入しました。少々難あり品で\8,000でした「和装トルソー 着付けボディ」で検索。)
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着付けに必要な準備品(着物・帯その他)を入れて持参する際には指定サイズ内の「衣裳箱(縦 40cm~45cm、横 55cm~65cm、高さ 5cm~20cm )に入れて」とありますが「衣裳箱の代わりに風呂敷を使用する場合は、上記寸法を目安にたたむこと」ともあります。
だいたい皆さん、サイズ内に収まるように風呂敷に包んで、キャリーバックに詰めて持っていらっしゃってました。
会場でキャリーバックから出します。
過去実技試験問題の内容もホームページからPDFで見れます。
学科試験に合格し、実技試験の申し込みをすると今年度の実技試験問題が送られてきます。
細かい点まで注意深くチェックしておく必要があります。
着物の種類や伊達衿、長襦袢など、手元にないものはそろえる必要があります。
準備物に、受検に適合しないものがあると一発失格(不合格)という物もあるので注意です。
うっかり不可のもので用意してしまった場合、原則として失格ですが、使用を禁止されるか、減点という場合もあります。
コットンは必要量だけ持っていきます。
身だしなみも気を付けてください。クリップを挟んでおくエプロンもできません。
着付中に洋服にクリップを挟むことはOKです。
(茶道や華道のように)「着付け」という作法だと思うのが望ましい、と教えていただきました。
2級
訪問着又は付下げ訪問着で二重太鼓
持参したボディに着付けていきます。(試験会場によっては荷物の送付可能)
着付が終わると受験生は会場外に出されて着付け姿を試験官が審査します。
問題に明記されている通り「寸法の目安」があり半衿の出具合・おはしょりの長さ・垂れの長さを試験官の方が定規をもって図ります。
受験生は目視でその規定内に着つけれるように練習が必要です。
1級
礼装用の中振袖でふくら雀の着付け
女性の人間モデルさんが必要です。
試験前に数回はそのモデルさんに着付けさせていただいたり、試験会場に一緒に行ってもらえる方を頼んでおきます。
モデルさんは髪をアップにしておいてもらえるといいです。
最近、成人式でふくら雀はめったにないので結べるように練習します。
着付後、受験生は外に出されて、モデルさんの着付け姿を試験官が審査します。
「寸法の目安」通りに着つけられているか、半衿の出具合・おはしょりの長さ・垂れの長さを試験官の方が定規をもって図ります。
また、モデルさんに歩いてもらうので、ここで着崩れてしまうとアウトです。(特に腰ひものゆるみ注意です。)
モデルさんにもウォーキングがあることを伝えて練習しておくといいと思います。
最後に……
試験はとにかく緊張します。とくに2級は孤独とも戦いますので、もう手が震えっぱなしでした。
でも、みなさん同じです。いい経験だと思って、頑張りましょう!
くれぐれも着付けのあと、クリップの取り忘れがありませんように。
せっかく着付けたのに一発失格です。手元にあるクリップ数を最終チェック!
私には質問したり、相談できる指導者がいてくれたのでよかったですが、その指導していただいている方は、とにかく独学だったそうです。
完全独学で進まれる方の少しでもお役に立てればと思いました。
着物という文化が日本にいつまでも残りますように。
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